S・P(びっくり!DM成功例&失敗例)

S・Pのジャンルの中でもDMは到達率の高い媒体だ。僕たち広告代理店の同業なら自慢げに成功例だけを挙げたいところだが、ここでは失敗例もご紹介しよう。大阪は池田市で独り暮らしをしていた頃、友人から若干分厚い手紙が届いた。封筒を開けると次のように書かれていた。「これはサソリです。標本ですから危険ではありません・・・」と。「サソリ」と言うだけで「猛毒」、「危険」、「死」、などのイマジネーションが一瞬にして頭を駆け巡った。しかし、「標本だよなぁ?」と自分に言い聞かせながら、厚紙の包みのシールを恐る恐る剥がすことにした。封印のシールが半ばまで剥がれた時、「バッチ~ン!」と大きな音とともに「赤いサソリ?」が空中に飛び出した。薄暗く静かな下宿部屋の僕はド肝を抜かれて飛び上がった。「まさか、こんな生きのいい、危険なサソリを入れるなんて?なんて奴だ!」と。ドキドキする鼓動を抑えて恐る恐る近づいて見ると「厚紙の赤いサソリが、変形したゼム・クリップに輪ゴムとセロ・テープで留められ、落ちていた。この後、僕は有名な「カニ料理店」のDMに、この手法を取り入れてみた。DMの扉にふすまをデザインし、開くと「カニの折り紙」が飛び出してくる「強いインパクト」は、あの時の「サソリ」ほどでは無かったが、ちょっと自慢の出来だった。DMも工夫次第では効果をあげることが出来るが、珍しいものでは、「生きた金魚の缶詰」のDMも試した。インパクトの強さは「サソリ」にも似ていた。仕組みは、缶詰の中の水に酸素を発生させる錠剤と水草と一緒に小さな金魚を一匹入れ、製缶プレスで封缶。1週間程度なら大丈夫のはずだったのに、そのうちの一つが不幸な結末となったとの訃報を受けた。今、思えば、奇をてらったものの、さすがに残酷なイメージがあり、お奨めしない。「インパクトも程々?」が丁度良い。

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