僕の家族も介護に深く関わっている。初期の介護の世界では介護認定の軽度ランク1から重度ランク5までのうち1~2の利用者の中には、疑問に思う人たちもいた。僕もボランティアで少し手伝った経験からだが、その時からお年寄りのイメージが大きく変わってしまった。理由は、意外に元気すぎる人が多かった事だ。「動けるのに動かない人」、「出来るのにやらない人」、みんな同じく「口だけは特に元気」だった。中には「とても優しい人」、「素敵なお年寄り」もいたが、僕が気になったのは、前者の利用者で、ホームヘルパーやボランティアを、まるで女中さんか奴隷のようにこき使い、態度は横柄で感謝の気持ちなど更々ないと思える人達だ。介護認定されれば安い利用料で掃除やら身の回りの片付けなどを他人にさせることが出来ると誤った考えをした人達が意外に多かったのだ。例えば、お年寄りの住宅の除雪ボランティアに、BMWのセダンに除雪道具をいろいろ積み込んで一人で或るお宅へ出かけた時の話だが、道路から玄関まで10数メートル、積雪量は1メートル以上もあった。ママさんダンプで道路の向こうの空き地に雪を運ぶ作業を一人で黙々と続けていると、1時間近くして玄関の扉を開けた60代後半から70代前半のおばあさんが『まだ終わっていないの・・・?』と冷酷に。さらに『屋根雪も下ろしてね!』と。汗だくの僕は『屋根は業者さんにお願いしていただけますか』と丁重にお断りした。こんな例は僅かな間に何度も経験したが、最近では国も介護認定ランク3以上を要介護対象としている。介護認定1~2のあの『動ける』、『出来る』、『働ける』、『口も元気』な人たちは今、どうしているのだろう?そしてあの時、介護の世界からどれだけのヘルパーの人達が去って行ったのだろうか?
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