僕の父方の家系には双子が多い。中学の同学年に一卵性双生児の又従兄弟が居たが、同じ学生服だから全く見分けがつかなかった。若干積極的な方が長男一郎で、優しい方が弟征夫かな?と、さぐりながら話しているうちに何となく判ると言う具合だ。その他に二卵性の又従兄弟もいたが、極めつけは、6つ年上の一卵性双生児の又従兄弟たちだ。僕は幼い頃、ヤツらによくからかわれて雪球をぶっつけられたりイタズラされたが、ヤツらと同学年で男勝りの僕の姉が逆襲して助けてくれた。長男?は大学時代に写真部だったらしく、就職後に、浅草でノーファインダーのモータードライブで撮影した作品で有名写真雑誌社の大賞を貰い、大会社を辞め、横浜でフリーの創作カメラマンになった。もう一人の次男?は大阪で服飾デザイナーになった。双子特有の仲良しだが変わり者で、特に長男?は東京の写真専門学校の講師時代、生徒に無理難題を押し付ける問題先生だったらしい。例えば授業の中で超ワイドレンズを付けたカメラを持たせた生徒に、街中で他人の顔を超接写で撮って来いとか、或る時は妊婦の裸を撮って来いとか、極め付けは卒業単位に母親の裸を撮って来いなどと無理な課題を与えたりして世間でも当時問題にもなったらしい。田舎に帰っても自分の恋人に蓑笠だけをつけさせて雪の中を駈けさせてヌード撮影していたと父が教えてくれた。そんな破天荒な奴だが、或る時、運悪く居ないはずの札幌の丸井デパート前の交差点で偶然にもバッタリ鉢合わせしてしまった。札幌で個展と専門学校に講演に来たらしい。喫茶店に引っ張っていかれた僕が広告代理店勤務のディレクターだと言うと、さんざん完全に、小バカにした上で「もっと自由になれ!これからアメリカに一緒に来い!」と言った。何でもニューヨーク美術館に自分の写真が展示されたとか?その時ヤツは「北海道に友達の河島英吾が道東で猟師みたいな事やっているらしい。変ったヤツだ・・・」と?。仕事を投げ出してのアメリカ行きは丁重に断ったが、そんな彼も後々大人になったのか?写真専門学校の校長になってしまった。ヤツら双子は同じデニムの上下にヒゲまで同じに生やして並んでカメラ雑誌のCMに出たりして、どっちがどっちか更に見分けがつかないような悪戯な演出もした。驚く事にヤツらのお姉さんも双子だった。そんな家系に関係あるかのように僕の家族にも双子がいる。二卵性双生児で家の中では毎日喧嘩ばかりで仲悪そうなのだが、一旦外に出ると仲良しになるから不思議だ。先日も小学校で「誕生の時を発表するんだけど恥ずかしいな~」と長男?が。何故なら妹?のほうが生まれたときから体重もあったし、今もはるかに体格も大きいからだ。これまでの僕の長年の「双子研究」では、性格は決して同じではない。長男?は気が荒く破天荒なヤツが多く、次男?や次女?は優しいと言う事が何となく判った。とにかく双子には不思議ちゃんが多い。
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