以前、洞爺湖サミット開催直前の会場ウインザーホテル前でMINIの撮影をする事になった。それも会場を背景にG8のフラッグとユーロのフラッグをルーフにメーキングした9台のMINI を撮影との要請。下見時点では俯瞰撮影にヘリも考えたが騒音と厳戒警備の最中でホテル側から却下。何でもホテルの周辺は飛行禁止区域になったらしい。世界の要人が集うサミット会場と言う事で神経質になっていたホテル側との折衝は難航し、サミット開催ギリギリの一週間前の撮影と言う厳しい日程でやっと許可が下りたまでは良かったが、午前4時から6時までの2時間以内に完結するようにとの事。撮影当日の午前0時、大雨の中を札幌出発!留寿都を過ぎた頃、ようやく小降りに。搬送トラックのドライバー、大型クレーンのオペレータ、カメラマン、アシスタント、メーカーの方、僕ほか総勢8名。クレーン、搬送トラック2台も含めて車両7台で一路ウインザーホテルへ。途中は全国各地から集結した機動隊だらけの厳戒態勢。案の定、至るところで停止を命じられ質問攻め。許可は取ってある旨の説明に現地との確認に所々で待機させられた。時間は刻々と迫る、天候は濃霧、不安の中、ようやく現地到着。車両配置に手間取っていられない。ホテルの大型ラウンジ前のロータリー部分に、僕は用意してきたMINIサイズの9枚のブルーシートを一気に扇状に敷いた。その間、クレーン車もカメラマンと共にアングル調整。搬送トラックから次々とMINIを降ろして一旦ブルーシート上に配置。大型クレーンのバケットに乗ったカメラマンの合図でアングル決定。さぁ今度はMINIを一台ずつ前に出しシートをはがしてから元位置にバック。9台が微調整しながら揃ったところで霧が切れるタイミングを待つしかない。僕はイベントで必ず晴れるジンクスがあるので変な自信はあったが、みんな不安な顔で待機していた。あれほどの濃霧が5時40分過ぎに急に切れはじめ、青空さえものぞいてきた。シャッターチャンス。この後メーカーの方が、もう一パターン撮影して欲しいと予定外のオーダー。急遽スタンバイして再撮影。スリリングなロケはぴったり6時に終了!僕は天気にはツイている。この僕たちの撮影した写真は手元を離れ、ドイツのBMWから世界にネット配信された。翌週はサミット本番。タイミングを合わせてこの写真を使用したMINIの新聞広告を制作していたが、残念ながらこの写真は使わせて貰えなかった。また急遽同じクルマのプール先の苫小牧の搬送会社社屋屋根をお借りして危険な俯瞰撮影をして道新に掲載したが背景は洞爺湖を合成するしかなかった。その後MINIのショールームには、あの写真入りのポストカードがメーカーで印刷されて置かれていた。早朝屋外でのたった2時間のスリリングな撮影だった。
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