今年の春は、北海道の桜も早く咲いたので、もう散り始めたところさえある。桜吹雪を見る度に思い出すのは、福井県の某市にある全寮制高校に通っていた頃のつかの間の青春の想い出だ。桜並木の堤防を自転車の後ろに、地元の16歳の可愛いポニーテールの女の子を乗せ、これ見よがしにドライブ?したりして学校中、いや、隣の高校でも噂にもなったものだ。スタイルも良く、写真モデルにもなった大きな瞳のきれいな子だった。家を離れて暮らしていた僕は妹のように、彼女のお母さんもお姉さんも弟も、僕を家族同然に家に招いてくれて嬉しかった。しかし卒業と別れは必ず来るもので、お母さんとお姉さんと弟にお礼とお別れの挨拶の後、桜吹雪の長いトンネルをくぐってその先にある電車の駅で笑顔で別れた。やがて僕は大阪で暮らし始めたが、遠距離でもいつでも逢えると思っていたのに、なかなか逢えず2年後の春、桜の頃にやっとの思いで逢いに行った時が最後の別れの日となった。時のいたずらは若かった僕には残酷だったが、最後に桜並木のトンネルを、花びらの絨毯を踏みしめながら、ゆっくり電車の駅まで歩いてお別れした。電車が動き出すと、こらえていたものがこみ上げて来た。『人それぞれの青春』、『人それぞれの生き方』があるから、青春の一ページに感謝はしても、決して恨んだりはしていない。・・・が、あれから、あの桜を一度も見に行った事はない。今年も桜の花びらの絨毯を踏みしめながら、若者たちは歩いたのだろうか・・・。あの時の僕たちのように。・・・・『男はつらいよ!』
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