条件反射。

虚業のように言われがちな『広告』に携わって久しい僕だが、『広告の効果』についてはハッキリ認めている一人だ。例えばTV-CMなどは何度か見るうちに頭に刷り込まれ、画面を見ずしてCMソングが聞こえてくるだけで商品をイメージできる。昔、ネスレ(旧ネッスル)の『♪ダバダ~ダバダバダバダ~・・・』とスキャットCMの音が流れると『ネスカフェ』が飲みたくなり、『クリープを入れないコーヒーなんて・・』と続いて流れてくれば毎回クリープを入れてしまう。これでネスカフェを随分消費してしまった。今は砂糖は小さじの先端にほんの少しと昔ながらの粉状ネスレを小さじ半分以下、クリープかブライトかスジャータで超薄ネスレを飲んでいる。今朝も起きがけに2杯は飲んだのはあのCMで刷り込まれた影響が続いているからだ。クルマもそうで、『いつかはクラウン』でクラウンに憧れた団塊世代や、『隣のクルマが小さく見えます』のカローラ世代などCMの消費に与える影響は大きい。広告を制作する上で制作者たちは表現に苦心してヒットを生み出す。生活者の目で考え共感を得、納得ずくで購買に結びつける。クライアントも消費者もCM制作者もお互いの利益を得られてこそ広告のあるべき使命だ。衝動買いなどもあるが、その場合は商品が与えるインパクトが強いからで、広告表現云々以前の『商品力』があるからだ。『商品力』のあるモノの広告には美しいイメージだけでも共感を呼ぶ。なぜなら、多かれ少なかれ消費者に既に予備知識があるからで理解されているうえでのCMだからだ。ところで、前述のように、暮らしの中でCMによる『条件反射』で消費している商品は、今、何があるだろうか。

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