仕事に熱中!も病気?

昨日は予報通りに暑い一日だった。午後2時台で瞬間31℃まで上がった。こんな日も戸外で働く人達は大変だ。工事現場を通りかかると初老だが屈強そうな人夫の方が休憩中だった。顔は直射日光で真っ赤。髪の少ない頭に濡れタオルを載せて涼んでいたが、しばらく休んだら、また炎天下に出て働くのだろう。この所、しばらくこんな場面に身を置いたことが無い僕だが、青春の大阪時代の夏を思い出した。大阪の夏は毎日が暑く、それも長く続いた。そんな夏の或る日、高台にあるアトリエの垣根の門塀や屋根のペンキ塗りを買って出た僕は半袖シャツにバミューダ・ショーツとビーチ・サンダル姿でペンキの容器と刷毛を持って屋根で作業した。眼下の市民プールでは大勢の人たちが水の中で歓声をあげはしゃいでいるのが見えた。普段は室内でデザインの仕事なので直射日光には当たらないが、当時は日光浴や太陽の下で過ごす事は良い事と言われていた時代だ。そこで屋根の作業を選んだ訳だが、夕方になってノルマを終えた途端、急に具合が悪くなって急遽医者に診て貰った。レントゲンを採ったり点滴を打ったりしたが医者が言うには『熱中症』だった。若さで直ぐに回復はしたが、今なら、真夏の炎天下でのあんな作業はとても出来ないだろう。たとえ楽しいはずの遊びのゴルフでさえも炎天下での18ホールはとてもムリだ。今は、せいぜい、仕事に『熱中症』ぐらいか。これも他人から診れば、ほとんど『病気』らしいが。

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