中学生にもなると色気づいて通学時もオシャレをしたりして目立ちたがっていた。好きな女子の前では赤面したが、ダイレクトに思いを告げる事もなく、お互いモヤモヤして三年間が過ぎた。そんな中学の夏休みに、学校から俳句を書く課題を与えられた。さんざん遊んだ挙句、明日登校日と言う晩に短冊と筆を探して取り掛かった。僕の田舎の山奥にある「夜叉が池」を題材にして、一本しかなかった細筆の固まった先でこする様にウタを創った。墨がかすれ、硬い穂先の筆は、直線的でまるで竹ペンで書いたかのようだった。翌日学校に提出。翌々日、作品展示室に展示された作品の中に僕の短冊は金賞と書かれ一際目立っていた。しかし姓を書かず名を書くのが書の慣わし。同クラスには同じ名が3人いた。3人は仲良く同じ美術部だったが成績は僕意外は二人とも優秀だった。作品には当然のように優秀な奴の姓名が書かれていたのだ。まさか金賞とは?僕も想定外だったが先生も先入観で優秀な二人のやんちゃな方の名前にしたらしい。当然ながら僕は暴れて教員室に怒鳴り込んだ。担任以外の他の先生たちにも聞こえるように。すっきりした。
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