小噺「カーペット」。

ある職人が、ご婦人の家でカーペットを敷き終わり、一服しようと思って、ポケットに手を入れたが、タバコが見つからなかった。

職人があたりを見渡すと、今、敷いたカーペットの一部が盛り上がっていた。今さらカーペットを敷き直すのも面倒だったので、職人はカーペットの下のタバコの箱を木槌で潰して平らにして、何ごとも無かったように、客に作業が終わった事を告げた。
婦人「まあ、何て見事な仕上がりなの!」 と、カーペットを見た婦人が喜んでくれた。

婦人「あ、そうそう。これがキッチンに落ちていましたよ」  婦人は職人にタバコの箱を差し出した。

婦人「ところで、私のイヤリングを見掛けませんでしたか?」

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