釣り具屋のオヤジ。

釣りは久しくやっていないが、釣具店で長~い継ぎ竿を買った。6本繋ぎの5.4mの竿だ。翌朝試しに全部伸ばして見た時、突然底蓋が外れてバラバラになった。縦にして仕舞おうとしたが、先端部の細い穂先の部分から納まってしまったため6段目と5段目が、4段目の中に2本とも食い込んでしまった。それどころか慌ててもとに戻そうとしたためか3段目も逆さに入れていてしまい2段目に食い込んでしまった。半ばあきらめながらも買った釣具店に相談に行った。休日のレジは忙しそうで声もかけられず、偉そうな人がいたので声をかけた。「昨日買ったばかりなんだけど使えなくなってしまって・・・」と、「あ~ぁ~?これは穂先一本ダメにしないといけないかも知れないね?」とタメグチ風な対応。「竿の扱いは、出すときは細い方から順番に、仕舞うときは太い方から丁寧に仕舞うのが基本中の基本だよ。あんた、とんでもない人だよ」と、お説教されてしまった。僕も反省しながら「すみません、何とかなりますか?」の問いに、「お~ぃ!こっち引っ張ってくれ!」と屈強な店員を呼び二人で綱引きを始めた。さすが怪力で細い穂先は抜けた。今度は抜いた時に損傷した根本をカットして磨いたり滑り止めを塗布したり丁寧な手作業で完成!と、仕舞いかけた途端「あ~ぁ?これもだよ?しかし、あんたむちゃくちゃな人だね?こんな人初めてだよ」と叱られた。オヤジは悩みながら外に行って戻ってきた。と何と抜けているではないか。「すいません、ありがとうございます。修理費おいくらでしょうか?」、「いゃ~、今回は勘弁してやるよ。次はちゃんと扱いな」と、意外な返事に感謝して帰ってきた。こんな気骨のあるオヤジのタメグチは気持ちのいいもんだ。さすがにプロだと思って感謝こそすれ、気持ちの良い手際に腹も立たなかった。

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