(59)インターネット文化塾 KEEPA。

仕事の仲間の方からの最新情報のご紹介です。

amazonの商品の価格推移を追跡する、KEEPAという、GoogleChrome用の拡張機能がすごい。何ヶ月分もの販売価格の推移や売れ行き、人気度などを、グラフ表示してくれるのだ。定価のあるものは別だが、特に業者の出品や中古品などは、かなり価格の変動があることがわかる。大体新発売時には高く、徐々に安くなっていくが、クリスマスの前はかなり値上がりし、過ぎるとがくっと下がる。また、長い間売れないでいると下がって行き、売れ始めると値上がりしていく。商品に対する消費者の人気や需要、販売側の思惑などが手に取るように分かって実に面白い。

企業は、こういうデータを表に出したがらない。広告制作にあたって、その商品が市場でどういう位置にあるか知りたいと思うこともあるのだが、まず教えてくれないし、企業がきちんと把握していない場合もある。もちろん売上数字は頭に入っているのだろうが、変動する意味まで深く考えていないことも多い。それがKEEPAを見れば、amazonが扱っている、あらゆる商品の売れ行きや消費者の人気度、他社の価格戦略などが垣間見えてくる。まるでお宝情報の山を見ているような気分だ。勉強になることこの上もない。

KEEPAは、amazonで購入する際にも随分役に立つ。最近「トラッキング」という名前で、価格を指定して、それを下回ったらメールが来るサービスが始まった。これまでのリテールビジネスのあり方を根本から変えてしまうかもしれない機能だ。
そこでさっそくデザイン関係の絶版本を、中古マーケットで指値してみた。多分定価が4.5千円のものだろう。初期の中古出品はそれをちょっと下回るくらいだったが、ネットで紹介された直後、3万円に跳ね上がっていた。古書の値段などあってないようなものだから、それもしかたない。

ところがその後除々に値下がりして、現在何社かの古書店が1,700円台をつけている。今までの最安値だ。こんなきめ細かい価格推移など、普通は到底追いかけてはいられない。それが販売開始時まで遡って、ひと目でわかる。おそるべき機能である。私は1,200円より下がったらメールが来るように設定した。これはおそらく出品者に通知されるだろう。利益は出るだろうが、全然うまみのない額を指定したつもりだ。
こちらはその後指定額を1,300円に値上げ。これで、図々しいが冷やかしではなく、買う気だけはあるととらえて欲しいところだ。それを見て、何社かある業者はどう考えるか。価値のある本だが、一般的ではない。粘っても1700円なのだから、同業者より先にさっさと現金化したいと思うところが出てきてくれないだろうか。そんな駆け引きの面白さもある。

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