大原美術館展 Ⅱ

北海道近代美術館で4月22日から開催の「大原美術館展Ⅱ」も明日6月11日で終了と言うことで,行って参りました。児島虎次郎,正宗徳三郎,藤田嗣治,土田麦僊,坂田一男,児島善三郎,中山巍,前田寛治,清水多喜示,佐伯祐三,満谷国四郎,坂本繁二郎,梅原龍三郎,岸田劉生,須田国太郎,川口軌外,里見勝蔵,椿貞雄,神原泰,富本憲吉,河井寛次郎,濱田庄司,芹沢銈介,棟方志功,マイヨール,シダネル,マティス,ルオー,デュフレーヌ,ヴラマンク,デュフィ,ドラン,ワロキエ,デュシャン,ピカソ,シャガール,キリコ,ミロ,スーティン,フレデリック,カンデンスキー,ビューラー,マレービッチ,スピアウレ,クルー,ニコルソン,シュトック,リーチ等の作品が一堂に展示されていました。僕の興味を引いたのは藤田嗣治の「舞踏会の前」と,佐伯祐三の「広告”ヴェルタン”」1927年作と,里見勝蔵の「扇を持つ女」と,僕の大好きなヴラマンクの「静物」でした。ユトリロも好きな作家ですが,今回はありませんでした。佐伯祐三は里見勝蔵に同行して渡仏の際,里見からヴラマンクに紹介された時,ヴラマンクから佐伯の作品は「アカデミックだ」と酷評されたため,画風を一新したと言うエピソードがあります。その後は野生派のブラマンクやユトリロの影響を受けた画風になってパリの風景画を多く描いています。僕が大阪でテキスタイル・デザインの仕事に就いた時の先生の父上が横浜の画商で,佐伯祐三や梅原龍三郎の絵を直に見せて貰った事がありました。そして,アトリエの僕の作業机の前にはあの里見勝蔵の大きなキャンバスが掛けられていました。今回展示の彼の「扇を持つ女」の扇を持っていない大胆なタッチの裸婦の絵でした。当時,僕の目の前に毎日飾られていた彼の裸婦も,今回の作品とほぼ同じ黄色い身体に太いアバウトな輪郭と乳首に赤い点があるだけの乱暴な画風でした。当時の僕は,里見勝蔵の事を余り知らなかったので「下手な裸婦だなぁ」とさえ思っていました。まさか僕の大好きなヴラマンクやユトリロたちと交友があったとは?後に知ったのでした。

 

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