ゴルフ。

昨日は朝一番に銭函に行った。市内高速の延長で銭函ICまで行くか迷ったのだが、時間も間に合うと見て、あえて新川ICで降り、新川通りを北進し、突き当たりを左折、やや走ると右手に『小樽カントリー倶楽部新コース』の看板が現れたので右折。突き当たりが小樽カントリー倶楽部だ。平日だと言うのに駐車場はほぼ満杯。優雅にゴルフを楽しめる富裕層の方たちの高級車が並んでいる。コンペティーションでも入っているのだろうか。僕はゴルフをするのではなく副支配人に会って7月9日に開催のBMW GOLF CUPの打ち合わせだ。名門コースだけあってコース整備が行き届いていて気持ちいい。8月には女子プロのトーナメントも開催されるらしい。このコースは海が近いリンクスコースで芝も根が太くタフで素人の僕達にはとても難しい。ラフに打ち込めば太くて長い芝がクラブに絡んでフェースが開き球は右に飛び出して林に入る。林に入ればフェアウエーに出すのに一苦労。余り自信がない僕は『プレイ代25,000円以上で難しいコース』として敬遠したいコースだ。ところが以前、輸入家具の広告クライアントの専務さんから突然電話が入り、コンペのメンバーが欠けたのでピンチヒッターを頼まれた。ゴルフズボンのお尻のポケットに裸で3万円を入れてスパイクレスシューズも履いて、そのまま直ぐコースに出れるスタイルでクルマを出した。今回と同じ新川ICから下りて新川通りを北進。真夏のこの辺りはクルマの外気温度計が32℃を指していた。いよいよスタートで1番ティーグランドに行くと脇に日よけのテントまで張られていた。打順待ちで中に入ると日差しはさえぎっても輻射熱で蒸し暑かった。このまま回れば熱射病になるのではとの僕の心配をよそに年寄り連中まで皆元気で驚いた。暑さに弱い僕は競うのをやめて、コースのところどころに噴出すスプリンクラーの水に向かって打ち込んでシャワーを浴びながら回る事にした。何とかブービーやブービーメーカーにもならずギリギリで上がり、社長さんたちとレストランへ。暑かったのと成績も悪かったので大して話題も食欲もなく、仕方なく『うどん』を食べた。表彰式も終わって風呂は家で入ることにしてフロントに支払いに行くと、前の女性が3人分9万何がしを払っていた。ポケットに3万円しか持ってこなかったし財布とカードも置いてきた僕はドキッとした。このコースは高いのは分かってはいたが食事代を入れたら一体いくら請求されるのかと?恐る恐る『おいくらですか?』。『2万9千円です』。『ほっ!』と胸をなでおろした。『うどん』でよかった。それからゴルフはカードも持って出かける事にしたのだが、或るコースで『ウチはカードは使えません』と言われたこともあった。やはりお金のかかる遊びだ。ところが、仕事でいくつかのゴルフコースのオープン広告を手がけたが、その一つ早来のゴルフコースではオーナー社長から金曜になると必ず電話があり『明日行くよ!』とお誘いがあった。早朝にゴルフ場に行くと事務所に通されロストボールを貰って社長さんとカートでスタートする。社長は僕よりは上手いが余り勝負にはこだわらないで冗談ばかり言って回る。18ホールを終え、一緒に食事。『好きなもの注文して』と。帰りには『ご苦労さん!』などとお礼まで言われて『また来週!』と誘われる。決して高いコースではなかったが、オーナー社長の顔パスですべてロハ。信じられない程幸せな気分だった。高級なクラブを2セット持っていた社長のシャフトの硬い使わなくなった方のクラブセットを5万円で譲ってもらった。僕のお気に入りのクラブだったが、ゴルフを余りしなくなった或る日、家で邪魔モノ扱いされてキャディーバッグとともに捨てられた。ゴルフをしない息子はご丁寧に金ノコでシャフトを二つに切って燃えないゴミに出したと言う。悲しい話だ。その後クラブは借りて2~3回プレーしたが、あれほど熱を入れていたゴルフにも身が入らなくなったこの頃だ。

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