S・P(年始DM失敗談:その2)

DMは名称通り、ダイレクトに訴求できる媒体として有効な手段だが、ここでは、あえて失敗例をあげ、今後のDM作成時の参考になればと思う。そのDMと言うのは、お正月にお客様のお手元に届くように「巻絵風の新年カレンダー」を、透明塩ビで作った四角柱のパッケージに入れて郵送すると言うものだった。郵便配達員さん泣かせのカサばるDMだったが、郵便局に持ち込んだ時点では、すんなり受け入れていただいた。さて、お正月が明け、年始ご挨拶にと、DM発送を依頼された会社の担当さんのところへ伺った時のこと。担当さん「お正月に実家に行って留守だったんだけど、戻ったら郵便局で預かりモノがあるから取りに来るようにとの不在票があったから、何だろう?と行ったら、ウチのDMだったのさ~ガッカリ!」と。僕は一瞬意味が判らなかったが、顧客名簿に担当さんの宛名ラベルもあったために、DMが配達されたらしい。が、さらによく聞くと、担当さん「パッケージの四角柱のサイズが郵便受けに突っかかって入らなかったらしい・・・」と。僕はゾッとした。担当さんだけでなく、「郵便受けに入らなかったお客様が、このDMのために、わざわざ郵便局に行ったのでは」と。制作者の自宅の郵便受けには、きっと入るサイズだったのだろうが、DMも奇をてらいすぎると、思わぬ結果となる場合がある。

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S・P(年始DM失敗談:その1)

これは、僕の作品ではないが、今後のご参考に、DMの失敗談をご紹介しよう。小泉首相の郵政民営化が実現した直後の年の瀬だった。僕は、いつものようにDM代行業務の一環で、自家用車に、封入作業を終えた年始DMを満載して郵便局へ向かった。数も多く、予算縮小の折、毎回「ゆうメール」を利用している。今回も「ゆうメール」のシールを貼ったDMの重い荷物を全部降ろしたその時だった。年配の担当の方がこう言った。「年賀の文字が入っていて、ゆうメールでは受けられないので持ち帰ってください!」と。途方に暮れた僕は重い荷物を積みなおして戻り、「年賀」の文字を消す大変な作業を内職の方々に頼み込んだ。おかげで「ゆうメール」にした意味が全く無い程の赤字仕事となっってしまった。東京の制作プロダクションで「ゆうメール」を利用することを知らず、全て「別納」扱いとの認識しかなかったのだろう。大晦日のあわただしい最中に起きたアクシデントだった。

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S・P(びっくり!DM成功例&失敗例)

S・Pのジャンルの中でもDMは到達率の高い媒体だ。僕たち広告代理店の同業なら自慢げに成功例だけを挙げたいところだが、ここでは失敗例もご紹介しよう。大阪は池田市で独り暮らしをしていた頃、友人から若干分厚い手紙が届いた。封筒を開けると次のように書かれていた。「これはサソリです。標本ですから危険ではありません・・・」と。「サソリ」と言うだけで「猛毒」、「危険」、「死」、などのイマジネーションが一瞬にして頭を駆け巡った。しかし、「標本だよなぁ?」と自分に言い聞かせながら、厚紙の包みのシールを恐る恐る剥がすことにした。封印のシールが半ばまで剥がれた時、「バッチ~ン!」と大きな音とともに「赤いサソリ?」が空中に飛び出した。薄暗く静かな下宿部屋の僕はド肝を抜かれて飛び上がった。「まさか、こんな生きのいい、危険なサソリを入れるなんて?なんて奴だ!」と。ドキドキする鼓動を抑えて恐る恐る近づいて見ると「厚紙の赤いサソリが、変形したゼム・クリップに輪ゴムとセロ・テープで留められ、落ちていた。この後、僕は有名な「カニ料理店」のDMに、この手法を取り入れてみた。DMの扉にふすまをデザインし、開くと「カニの折り紙」が飛び出してくる「強いインパクト」は、あの時の「サソリ」ほどでは無かったが、ちょっと自慢の出来だった。DMも工夫次第では効果をあげることが出来るが、珍しいものでは、「生きた金魚の缶詰」のDMも試した。インパクトの強さは「サソリ」にも似ていた。仕組みは、缶詰の中の水に酸素を発生させる錠剤と水草と一緒に小さな金魚を一匹入れ、製缶プレスで封缶。1週間程度なら大丈夫のはずだったのに、そのうちの一つが不幸な結末となったとの訃報を受けた。今、思えば、奇をてらったものの、さすがに残酷なイメージがあり、お奨めしない。「インパクトも程々?」が丁度良い。

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口コミユニケーション

「口コミ」(クチコミ)ほど確実な効果をあげる媒体はない。市場の対面販売が少なくなり、ネット社会は雄弁だが、声を出さずに済む。だからカラオケが大流行。大声を出しても、とがめられず、しかもクローズ空間。まったく違う世界でストレス発散というわけだ。そう言う僕も同類だ。近年、数少ない老舗や伝統的技法で「いいもの、うまいもの、ほんもの」に出会うのは、ほとんどが「口コミ」のような気がする。広告屋の僕が言うことか?と自問するが、「口コミ」に勝るものはない。ネットも似通っているが、知らない相手から教えられ、100%信じられる場合も「稀」にはあるが、またその逆も多い。ローカルTVのパブリシティ(情報提供番組)などで飲食店が紹介され、試しに出かけると、ガッカリさせられたと言う話は度々聞こえてくる。それに比べ信じられる知り合いからの口コミは無条件で聞き入れる。つまり人、「信用」が媒体なのだ。僕たちのビジネスも「信用」が基本とならなければならない。「口コミ」は、いつの時代も究極の広告媒体だとつくづく思う。美味しい「お蕎麦」、や本物の「カツオぶし」など、僕もKさんの「口コミ」で知ってから、知人にも「口コミ」で伝えている。

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S・Pカー?(ポスティング・カー)

S・P(セールス・プロモーション)の中でも、「ポスティング」は確実な情報伝達法だが、DMと違い、必ずしも狙ったエリアに到達するとは限らない。例えば、富裕層の多い住宅地には配布できない?。つまり、配布スタッフは配布エリアに比較的近いところに住む主婦の方などで、徒歩で配布可能範囲となっているからだ。まして富裕層のエリアに住む配布スタッフを募集と言うケースも難しい状況がある。従って配布スタッフは、車で行けば駐車に困り、自転車も足手まといとなり徒歩圏内での配布活動とならざるを得ない。そこで、新たな発想で乗り合い小型バスの「ポスティング・カー」が登場となれば、どうだろう。ポスティング・スタッフを乗せた小型バスが或る住宅地に差し掛かると、配布物を持ったスタッフが点々と降りて行く。配布エリア周辺をゆっくり走りながらの小型バスにスタッフが次々と戻ってくる。この繰り返しで配布エリアをクリアして行く。小型バスの中では配布物のオンデマンド印刷が行われる。既存のチラシやパンフレットではなく、配布エリア(地域)に合わせた内容の美しいレイアウトのオリジナル版だ(即、ゴミ箱に捨てられないための工夫)。例えばその地域の回覧板的内容も盛り込めば毎週発行などレギュラー化できる。必要なだけの配布物が印刷され、スタッフに手渡される仕組みだ。現在は、スタッフの都合に合わせた方法で、好きな時間に配布するスタッフには優しいシステムだが、ポスティングの主目的である主要エリアへの未配などの問題を残している。もかしてだけど、このポスティング・カーの外側が、デジタル・サイネージだとしたら、配布のためだけではなく、移動媒体としての相乗効果も十分期待できるし、また、オンデマンド印刷機搭載の代わりに保育士が搭乗すれば「託児所」の機能を満たし、子育て中の主婦の方も配布スタッフとして安心して働け、地域社会に貢献できる。ポスティングは戸口にダイレクトに届けられるが、マンションなどによっては郵便受けに投函禁止の場合も多々あり、必ずしも100%は到達はしないことを予め知っておかなければならない。

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