僕が、突然北海道に住み着いて間もなく、今は亡き田舎の父「龍之介」から毛筆の達筆な手紙が届いた。当時、カメラにすっかりハマっていた僕に、龍之介「手宮の洞窟の写真を撮って送ってくれないか」と書かれていた。訳も判らず早速、重いプレス・カメラバッグと大型三脚を担いで列車に乗り、手宮へ。ガラスと金網に囲まれた洞窟の壁面は暗く大型ストロボをサイドから照射してようやく撮影。プリントすると何だかバッテンのような象形文字が現れた。早速プリント同封で父に手紙を書くと、龍之介「お父さんは小樽でその象形文字を入れた陶器を作っていたんだ」とお礼の手紙が届いた。僕は一瞬「えっ?今や小樽焼は人間国宝・・・有名だよ」と思った。昔父は船乗りで中国まで行った話やら九谷焼や相馬焼など陶器の絵付け職人の修行の後、小樽に移り住んでいた話をしてくれたことがあった。龍之介「小樽の米問屋の若旦那が陶器の会社を興し本州から、お父さんをはじめ数人の陶器職人を呼び寄せたんだ」とか。龍之介「当時の学校の先生より高い給料を払ってくれたけど事業に失敗して倒産した」と。小樽焼の事については、龍之介「あの頃の職人仲間の誰かの家族じゃあないか?」と。小樽を後にした父は美瑛に移り十勝石を砕いて十勝焼なる焼き物の研究をした後に東京に戻り自分の窯を持ち陶器の商売を始めたようです。小樽は何故か僕も好きな街です。故郷の隣街「敦賀」にどこかしら似ているからだろうか。
-
最近の投稿
最近のコメント
- ♪昔の名前で、出て~い~ま~す。<第2弾> に iida より
- ♪昔の名前で、出て~い~ま~す。<第2弾> に oldbadboy より
- ♪昔の名前で出ています。 に oldbadboy より
- あけましておめでとうございます。 に oldbadboy より
- COVID19感染拡大 に oldbadboy より
アーカイブ
カテゴリー
ナビゲーション
メタ情報
タグクラウド